石垣島から所想所説、徒然なるままに

沖縄・石垣島の話題を中心に、石垣島から見えること、思うことを徒然に。好きな映画のレビューや、自分が難儀しているアトピーの話題なんかも。

2018-01-01から1年間の記事一覧

「世界侵略のススメ」 マイケル・ムーア

Where_to_Invade_Next 良作でした。ところどころで泣きそうになりました。ノルウェーの刑務所システム。人権に基づいて、愛と希望を教えることが再犯防止になり、社会に与するということ。チュニジアの女性運動。イスラム諸国に対しては、どうせ女性蔑視の遅…

「The Big Short(マネーショート)」映画

邦題はマネーショートという意味不明になっているけど、Shortに張るという逆張りの英語からきてる原題。 サブプライムローンから起こったリーマン・ショック&金融危機の際に、逆張りで大儲けした5人が主役になっている。ショートを引き受けて売り出すのも…

「インド アズ ナンバーワン」榊原英資

中国がアメリカを超え、その中国をインドが超える、と予測されている未来の超大国。同時に過去において産業革命以後のヨーロッパが台頭する以前、中国とインドは一貫して世界のトップ2の経済大国であった。 とまあ、この本を読む前からこれぐらいの知識はあ…

「植物は〈知性〉をもっている 20の感覚で思考する生命システム」 ステファノ・マンクーゾ、アレッサンドラ・ヴィオラ、マイケル・ポーラン 他

原題「Verde Brillante: Sensibilita e intelligenza del mondo vegetale」。2015年出版。 ブロックチェーン、ネットワーク型思考システム。植物を考えるとき、いま、注目されているシステムとの関連性がとても高いように思う。この本の中で示される植物の生…

アトミック・ブロンド(字幕版)2017年

シャーリーズ・セロンという稀有な女優の魅力満載のアクションムービー。MadMaxのFury RoadでFuriosaを演じ、圧倒的な存在感を発揮。これでやられました。本作はセロンのマーシャルアーツがリアルで、スタントなしという点で話題を呼んだみたい。まぁとにか…

「宇宙よりも遠い場所」アニメ

女子高生じゃないけれど、、、。 自分は40歳すぎのおっさんなわけだけれど、泣いてしまった。4人の女子高生それぞれが抱えてる悩みや葛藤、思いが南極への旅を通して昇華していく。そこには確かな仲間たちの支えがあった。失敗を恐れて新しい一歩を踏み出…

「曼荼羅の人 空海求法伝」 陳舜臣

密教とはなにか。「華厳思想のあと、仏教の最後の形として密教が現れたのは、インドの仏教人の反省が基本になっていたのだ。民間の信仰を離れることによって、インドうまれの仏教は世界宗教となった。ところが、それによって土着性をも失ってしまったのであ…

「四畳半神話体系」森見登美彦

アニメ映画化で話題になった「夜は短し歩けよ乙女」の著者の長編デビュー2作目。ぼくは「夜は短し歩けよ乙女」を目の手術のあとにオーディブルで鑑賞、素晴らしかった。この著者の文章のリズムの良さ、この作品のテンポの良さ、クライマックスに向かって盛…

「低欲望社会」 大前研一

副題に「大義なき時代の新・国富論」とある。大前研一の別の本でも書かれている提案も多くあったけど、相変わらずの素晴らしさ。日本の債務問題と少子高齢化問題に対する危機感、それに政治家・官僚の利権と規制でのがんじがらめに対するいら立ちがひしひし…

「夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)Audible版」 森見 登美彦 (著), 安國 愛菜 (ナレーション)

オーディブルで鑑賞。 アトピー用のステロイド薬のせいで緑内障になり、目の手術のあと、オーディブルで鑑賞。素晴らしかった。この著者の文章のリズムの良さ、この作品のテンポの良さ、クライマックスに向かって盛り上がっていく構成の素晴らしさ、そして声…

「元号の還暦」陳舜臣

久しぶりに著者の本を読んだ。「三燈随筆(一)」という副題が付いている。著者自身あとがきで「世間話ふうに書こうと」したというとおり、肩の力の抜けた読みやすい随筆。だけど、中で披露されている日本・中国を中心とした歴史に対する博識ぶりは、流石の…

「明恵 夢を生きる」河合 隼雄

仏教の知識がなくても読みやすい。 以前自分が学生時代・思春期の頃にたくさん河合隼雄先生の著作を読んでいたのでユング派心理学の基礎や河合先生の基本的な考え方にすんなり入っていくことができた。また白州正子さんの明恵上人の評伝と併せて読んだことで…

「中国語基本語ノート」 輿水 優

古くても内容がすばらしい!中国語を学ぶってこういうことだよなと。発音、会話が難しいからどうしてもおざなりになりがちだけど、これぐらい字義や用法、ニュアンスをきちんと説明してくれると読み応えがある。各単語ごとに時間のあるときにコラムを読むみ…

「この国を出よ」 大前 研一 (著), 柳井 正 (著)

正論だけどさぁ。なんだかなぁ。 もう8年前の出版。グローバルマッチョ二人が交互に持論を述べるスタイル。内容は細かい具体的なデータに基づくようなものではなく、総論概論といった感じで、日本の危機を訴え、それを変えるための提言集といった趣だ。その…