「元号の還暦」陳舜臣
久しぶりに著者の本を読んだ。「三燈随筆(一)」という副題が付いている。著者自身あとがきで「世間話ふうに書こうと」したというとおり、肩の力の抜けた読みやすい随筆。だけど、中で披露されている日本・中国を中心とした歴史に対する博識ぶりは、流石の一言。『⑥いの一番』で“いろは”や“五十音”に加え、中国の“千字文”を解説していて面白い。日中の歴史でいうと、普陀山の慧锷、少林寺の邵元,知らなかったなぁ。
ぼく的には学生時代から好きだった歴史小説、時代小説の書き手ベスト3がいる。山田風太郎さん、司馬遼太郎さんそしてこの陳舜臣さん。いずれも故人だが、今読んでも面白い。山田風太郎さん以外はいまだ未読のものもたくさんあり、時間があったら読みたいなぁ。吉川英治は三国志と水滸伝以外読んでないし、山岡荘八は宮本武蔵と徳川家康ぐらいかな。藤沢修平とか池波正太郎も何冊かしか読んでないし、時間がほしいよー。