石垣島から所想所説、徒然なるままに

沖縄・石垣島の話題を中心に、石垣島から見えること、思うことを徒然に。好きな映画のレビューや、自分が難儀しているアトピーの話題なんかも。

「明恵 夢を生きる」河合 隼雄

 仏教の知識がなくても読みやすい。
 以前自分が学生時代・思春期の頃にたくさん河合隼雄先生の著作を読んでいたのでユング派心理学の基礎や河合先生の基本的な考え方にすんなり入っていくことができた。また白州正子さんの明恵上人の評伝と併せて読んだことで明恵上人という人物についてじっくり考えることができたと思う。
乱世にあって、俗に流されず、明恵上人が生涯にわたって不犯の戒を守り、それでいてアニマとの統合なしとげる、というのは全く想像を絶するプロセスだ。またぼく自身が結婚もせず子どももいない人生を歩んでいるので、明恵上人のライフサイクルと心の発展はひとつの(到底まねできないが)ロールモデルとして憧れてしまう。「あるべきようわ」を意識しながら、自らを厳しく律し、周りを幸せにして日々を生きる。カッコよすぎだな。


明恵 夢を生きる (講談社+α文庫) (日本語) 文庫 – 1995/10/17
河合 隼雄 (著)

 

明恵 夢を生きる (講談社+α文庫)

明恵 夢を生きる (講談社+α文庫)

  • 作者:河合 隼雄
  • 発売日: 1995/10/17
  • メディア: 文庫