石垣島から所想所説、徒然なるままに

沖縄・石垣島の話題を中心に、石垣島から見えること、思うことを徒然に。好きな映画のレビューや、自分が難儀しているアトピーの話題なんかも。

石垣島・沖縄から

牡丹社事件 マブイの行方ー日本と台湾、それぞれの和解  2019/5/20 平野久美子

ノンフィクションに、こういう形があるんだなぁ、と。 ノンフィクションというとどうしても比較的最近の事件とか、まだ決着をみていないちょっと前の事件とかを題材にすることが多いと思う。どこどこで起こった殺人事件とかほとんど報道されなかった裁判の話…

小説 琉球処分(上) (講談社文庫) 文庫 – 2010/8/12 大城 立裕 (著)

時代を経てもなお、名著! 自分が沖縄に(石垣島)に来た若い頃に読んだと思うのだけど、思い立って再読。もし読んでいたらこんな名著を忘れていたのが驚きだし、初見だとするとなぜに今まで読んでなかったのかなと思う。読んだことがあると思うんだけどなぁ…

風の御主前(かぜのうしゅまい) 1974年 大城立裕

大城立裕さんというのは偉大な作家だったんだなあ。歴史的事実を丹念に積み重ねながら、人物像や情景が目に浮かぶような見事な筆さばき。 本作は沖縄・石垣島に初めて気象測候所をつくり、島の開発につくした岩崎卓爾の生涯を描いた伝記ものの小説だ。 岩崎…

自分自身の新型コロナウィルスに関するフェイスブック投稿をまとめてみた。 ②2020年4月1日~4月30日まで

東京のロックダウンが噂されるようになったのが3月末頃か。先にロックダウンを実施した中国の経済がどんな風になっているのかも気になっていた時期。 自分自身の仕事も、3月いっぱいはなんとか通常モードで回していたが、4月に入り一気に影響が出始めた。仕…

自分自身の新型コロナウィルスに関するフェイスブック投稿をまとめてみた。 ①2020年1月30日~3月30日まで

新型コロナ関連のニュースにはけっこう早くから注目していた。普段から台湾や中国の情報をちょくちょく見ていたおかげで、武漢の様子や、台湾が迅速にとる対策をリアルタイムで追っかけてました。この頃はかなり日本政府の無策にイライラしていたなぁ。政府…

八重山観光を支える運輸・旅行業各社の株価をまとめてみた

半年前からの下落率を見てみる。一部は持株親会社の株価だ。5月15日付 2020年4月25日撮影 まずは国内航空会社から JAL 2019年11月15日 3,333 JPY → 2020年5月15日 1,806 JPY 約46%の下落 ANA 2019年11月15日 3,745 JPY → 2020年5月15日 2,314 JPY 約3…

2ヶ月後、八重山の雇用状況はどうなっているのか?

新型コロナウィルス感染拡大の影響により、4000人が失業!? 「沖縄県は3日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で~(中略)~観光収入は1166億8千万円の損失で、1万9402人の雇用が失われる可能性もあるという。」(沖縄タイムス4月4日付記事より)…

「低欲望社会」 大前研一

副題に「大義なき時代の新・国富論」とある。大前研一の別の本でも書かれている提案も多くあったけど、相変わらずの素晴らしさ。日本の債務問題と少子高齢化問題に対する危機感、それに政治家・官僚の利権と規制でのがんじがらめに対するいら立ちがひしひし…

「近代日本社会と『沖縄人』―『日本人』になるということ」冨山 一郎

大正から昭和初期の年代について書かれたウチナーンチュの近代化論。ミシェル・フーコーに興味のあるひとなら面白く読めると思います。結局、文化とはその人々の身体にまで刻まれているべきものであり、現代社会を象徴するグローバリズムや効率化の波が身体…

「テンペスト」  池上 永一

琉球王朝自体が歴史小説、時代小説として取り上げられることが少ない中で、著名な作者が手がけたことはよかったと思う。聞得大君のような表現の難しい存在を物語に溶け込ませたのはえらいなぁと思うし、琉歌を織り込んだのもありだと思う。だけど、どうなん…