「近代日本社会と『沖縄人』―『日本人』になるということ」冨山 一郎
大正から昭和初期の年代について書かれたウチナーンチュの近代化論。ミシェル・フーコーに興味のあるひとなら面白く読めると思います。結局、文化とはその人々の身体にまで刻まれているべきものであり、現代社会を象徴するグローバリズムや効率化の波が身体や言語のレベルで文化を破壊しているのがとてもよくわかります。ウチナーという文化とプロテスタンティズム発祥の資本主義はあまりにも遠くにあるように感じました。
格差社会論や地方論が盛んな今こそ読んで損のない一冊だと思います。
近代日本社会と「沖縄人」―「日本人」になるということ (日本語) 単行本 – 1991/1/1
冨山 一郎 (著)