「私家版 日本語文法」井上 ひさし
もっともっと長生きしてほしかったなぁ。
訃報を聞いた後にふと読み返しました。とにかく楽しくてためになる。ぼくはこの本と著者の「文章読本」で夏目漱石の偉大さを理解したかもしれません。それに、この時代の作家さんたちの日本語がとても好きです。この本を読むと言葉についていろんなことを考えてしまいます。中国以外で漢字を使う国が日本だけになってしまいました。世界的に見ても表音文字と表意文字のハイブリッドはちょっと珍しい。(ちなみに漢字を「入力」できるというのは効率性を急激に上昇させたんじゃないだろうか?)もし、過去にさかのぼっていけるとして、僕たちの日本語はいつの時代まで通じるだろうか? 明治時代?江戸時代?戦国時代はどうだろう?などなど。
私家版 日本語文法 (新潮文庫) (日本語) 文庫 – 1984/9/27
井上 ひさし (著)