『幸せのレシピ』(No Reservations)2007年 アメリカ映画
ふだん、こういういかにもなラブコメディはほとんど見ないんだけど、ちょっと疲れてたのでキリングタイムの気持ちで鑑賞。思ってたよりだいぶ良かった。
最初はけっこう古いし、キャサリン・ゼダ・ジョーンズってラックスのCMか、と美男美女のラブコメなんかどうせ、と思ってたわけだけど短めの髪にまとめたキャサリン・ゼダ・ジョーンズはキュートだし、相手役のアーロン・エッカートもよく、ゾーイ役の子役・アビゲイル・ブレスリンもけっこううまい。
自分に厳しく仕事に打ち込み、うまく人間関係を築けなくなっていた主人公ケイトが、姉の死と姪っ子ゾーイとの同居生活、新しい同僚ニックの明るく陽気な性格によって少しずつ心を開いていく。
シングルで、まぁまぁいい年になって仕事に打ち込んでいて、いつの間にか仕事以外のよりどころをなくし、子どもとどう接していいかわからず、新しい出会いにも心を開けない。けっこう中年シングルあるあるかもしれない。傷ついたゾーイの気持ちにようやく気づいて、寄り添って一緒に遊ぶ姿が微笑ましい。なんだかんだ、けっこう癒やされる映画なのだな(笑)
2001年公開のドイツ映画のリメイクらしく、そのせいもあってか現代アメリカを描くような社会性はほぼなく、マンハッタンの高級アパートで暖炉を炊きながら、って感じであくまでおとぎ話的ではあるんだけど、自分なりのレシピを信じて勇気を出して、心を開いて前に進んでいこうというポジティブなメッセージがシンプルなだけに素晴らしく、見終わった後にとても気持ちいい。
たまにはこういうのもいいね。