石垣島から所想所説、徒然なるままに

沖縄・石垣島の話題を中心に、石垣島から見えること、思うことを徒然に。好きな映画のレビューや、自分が難儀しているアトピーの話題なんかも。

『ハスラーズ』(Hustlers) 2019年 US

 ジェニファー・ロペスすげえよ。
 ポールダンスってストリップショーの見世物としての扱いだったけど、最近になってスポーツみたいな扱いになって、そのすごさが理解されるようになってきたみたいだ。この映画ですごいのは、そのポールダンスの練習シーンで、ほんとすげぇなと。ジェニファー・ロペス、御年50歳、、、。
 主役のアジア人の女性だが、あの「Crazy Rich Asians」のレイチェル。台湾系アメリカ人。ただ、元ネタになった実話ではカンボジア系のアジア人女性らしい。
https://www.thecut.com/2015/12/hustlers-the-real-story-behind-the-movie.html

 ジェニファー・ロペスが演じるラモーナ・ヴェガ(元ネタはSamantha Barbashちなみに元ネタの記事を書いたのはJessica Pressler)がかっこいい。タフで(ずる)賢く、シスターフッドにあふれ、詐欺と窃盗を着々と進めていく。ウォール街の鼻持ちならない金持ちブローカーたちを次々と手玉に取る様は痛快だ。

 とはいえ、本作で考えさせられるのはウォール街に代表される金融資本主義の深刻なモラルハザードだ。最低賃金で真面目に働くひとたちは、いつまでたってもそこから抜け出せない。ジェニファー・ロペスは言う。「ウェール街の連中は金をだまし取って、消防士の年金を使い果たしたのに、誰も刑務所に行かない。このゲームは八百長なんだ。ルールを守っていては勝てない」と。
 性産業は、社会にとって必要悪だと思うけど、経済的に底辺に追い込まれた彼女たちの性を金で買うことがホントに許されることなのか。
 職業に貴賎なし、だし、プライドを持って従事している女性も多いだろう。それでも、果たして。ぼくにはよくわからない。