「二十世紀を読む」 丸谷 才一 (著), 山崎 正和 (著)
読みやすくて奥が深い。
まずは二人の知識の幅の広さに圧倒される。会話の端々に「このテーマを掘り下げたらどうなるんだろう?」という内容が隠されていて、考えるきっかけをたくさん持った対談だと思います。
オススメは「近代日本と日蓮主義」。対談時にはまだ公明党は与党になってなかったけど、日蓮主義が日本史に脈々と受け継がれてきたことがわかります。
「匪賊と華僑」も面白かったなぁ。
フーリガンについてのコメントも納得させられました。
「労働者階層のもっている、情緒的な部分を含んだアイデンティティというものが崩壊している〜実態がないがゆえにさらに極端に“労働者”風になる。それはもはやスタイルにすぎない」
二十世紀を読む (中公文庫) (日本語) 文庫 – 1999/12/1
丸谷 才一 (著), 山崎 正和 (著)