石垣島から所想所説、徒然なるままに

沖縄・石垣島の話題を中心に、石垣島から見えること、思うことを徒然に。好きな映画のレビューや、自分が難儀しているアトピーの話題なんかも。

「乳と卵」川上 未映子

 関西人ならすらすら読めます。関西弁がネイティブなら、問題なく読めるはず。筒井康隆さんの唯野教授思い出すなぁ。町田康より、だんぜん読みやすいし、理性的すぎないでいいんじゃないかな。ところどころで入るエピソードや回想なんかも変にまとめすぎたりせずに投げだされてる感じが◎。前作から頻出する「〜部」って表現、使いたくなりません?
男性の僕にはテーマをちゃんと理解するのは難しいけど、言葉を追いかけること自体の快楽はたっぷり味わわせてくれます。
ユーモアやバランス感覚のある素敵な作家さんだと思いますよ。

 挿入される緑子の日記部が秀逸。「ちゃんと話の時をつくらな、あかん。なんでそんなことするのかってあたしちゃんときけるかな、胸の話とかはしやんと、全部、ちゃんと、したいねん」

乳と卵 (日本語) 単行本 – 2008/2/22

 

乳と卵 (文春文庫)

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