Fighting with My Family 2019年 US/UK
面白かったなぁ。兄貴・ザックがいいわけよ。なんか、イギリスだなという気にもなる。本作は2012年に放送されたドキュメンタリー『The Wrestlers: Fighting with My Family』を原作としていて、based on true storyだ。視覚障害者のカラム、という子が登場するけど、この人物も実在のジェームズ・チルバースなる人物で、兄貴のザックがリングの広さから手取り足取り教えたという。泣ける。
この映画は主人公のサラヤのビルディングスロマンではあるんだけど、やっぱり地元の両親だったり仲間だったりの「OUTSIDERたち」が主役だと思う。ザックが上述のカラムだったり、ドラッグディーラーに誘われそうになる友人をプロレスに結びつけることでギリギリ生きる希望を見つけて笑いながら過ごしていく姿が本当に素晴らしく、ドウェインジョンソンもいいんだが、そうじゃないんだよなぁと。
とはいえ作品全体を素晴らしくしているのはやっぱり主役のサラヤを演じるフローレンス・ピューで、痩せすぎのモデル体型で演じられたらドン引きするところを、意外と説得力のある肉感で表現しているのが素晴らしいと思う。筋肉隆々とはいかないけど、細すぎないからプロレスの練習シーンや試合シーンも安心して見てられる。この女優さん、好きになりました。
ちゃんと理解したいなら上述のドキュメンタリーを見た方がいいと思うけど、映画としては本作品、すばらしいと思います。ファクトベースの原作がありながら、これだけエンタテインメントとしても仕上げたのはすばらしい。オススメです。