石垣島から所想所説、徒然なるままに

沖縄・石垣島の話題を中心に、石垣島から見えること、思うことを徒然に。好きな映画のレビューや、自分が難儀しているアトピーの話題なんかも。

「スポットライト  世紀のスクープ」Spotlight 映画

 ボストン・グローブ紙のスクープ記事が生まれるまでの実録映画。
カトリック教会の性的虐待問題は当時のニュースでも見た記憶があるし、その後長く大きな問題として注目されていたはずだ。たしか現在の法皇が選ばれた理由も彼以外の候補者が多かれ少なかれこのスキャンダルに関わりがあったからだたったと思う。
 (ネタバレ含みます)
 以前に町山智宏さんがラジオでこの作品を紹介していて、この事件がボストンで起こった、スクープされた意味を解説していた。ボストンというのが、いかにカトリック教徒中心の街であり、地元意識の強い一種のムラ社会だという内容だったと思う。だからこそ、長年にわたって隠匿されてきたわけだし、デスクのウォルターが10年前に資料を受け取りながら当時は事件を追及しなかった、する勇気もなかったわけだ。
 エンドロールで紹介されるように、このスクープをきっかけに世界中でカソリック神父による虐待が発覚するわけだけど、結局、カソリックが強い影響力を持つ街ほど、隠匿され続ける条件がそろっていたんだろうなと。可哀想なのは、被害者たちが一生にわたって神を信じることができなくなり、精神的なトラウマを抱えたまま生き続けることであり、カソリック教会を素朴に信じてきた多くの善良な信徒たちも複雑な気持ち抱え込むことになることだろう。作品中に(電話のみだが)心理学者が登場して、「神父たちの性的、精神的未熟による一種の疾患」として解説してみせるが、結婚を禁じ、禁欲を命ずるカソリックの教条自体に問題があると言わざるをえないのでは? プロテスタントが妻帯を認め、日本の親鸞が婚姻を認めたのと大きな隔たりがあるよなぁ。
「調査報道」というジャーナリズムの最も素晴らしい側面を描いた良作だと思います。日本のマスコミにも頑張ってほしいねぇ。文春砲は頑張ってるとは思いますが、芸能ネタも多すぎるからなぁ。権力者や既得権益に立ち向かってほしいな。
 作品としては、変に泣かせようとか感動させようとかしない、抑えの効いた演出がすごく良かったです。俳優陣もみんな良かったな。レイチェル・マクアダムスかわいいなぁ。

 

スポットライト 世紀のスクープ (字幕版)

スポットライト 世紀のスクープ (字幕版)

  • 発売日: 2016/08/19
  • メディア: Prime Video